
こんにちは!子育てブロガーのIChi@です。

三人目の子どもが生まれてブログを書いています
最近では、産後の女性の10人に一人が「産後うつ」になることが明らかになっています。

うちの妻は明るい性格だからたぶん大丈夫。
⇒なんてことはありません。
産後うつは誰がなってもおかしくない病気です。女性だけがじゃなくパートナーである男性も知っておくべきことです。
そこで今回は「産後うつ」についてまとめましたので紹介します。

産後うつとは、出産後に気力がなくなり、
数週間~数カ月後まで続く極度の悲しみや、それに伴う心理的障害が起きている状態
になる病気です。
「産後うつ」の主な症状
・気分の浮き沈みが激しい
・普段より怒りやすくなる
・ただただ悲しい気持ちになる
・なんでもないのに涙が出てくる
・極度の疲労感
その他にも睡眠障害(不眠や過眠)や摂食障害(食欲減退や過食)などの症状が現れる方もいます。

子育てができない
子どもに興味が持てない
希望や願望などを感じない
というのも産後うつの特徴です。
産後うつは「マタニティーブルー」という症状とは違います。
マタニティーブルーも産後うつと同じように、産後3日以内に悲しい気持ちが溢れてきたりと気分が落ち込んでしまう症状が現れます。しかし、マタニティーブルーはほとんどの場合は一過性であることが多く、2週間以内に症状が治まることが多いです。
一方で、産後うつは数週間から数ヶ月以上と長期間にわたって症状が続きます。「マタニティブルー」からそのまま「産後うつ」になる人もいるようです。
産後うつを治療せずに症状が進行が進むと深刻な精神病になることもあります。
うつ病だけでなく、幻覚や幻聴、異常行動などを重大な症状が現れ、場合によっては自殺や虐待に至ってしまうこともあります。
治療をしなかった場合には症状が数年も続くこともあるため早期の治療が必要になります。
産後1年以内の女性の死因第一は自殺です。
目次 非表示

産後うつは誰にでも起きうる病気です。
産後うつの原因
①出産に伴うホルモンバランスの乱れ
②慢性的な睡眠不足と疲労
③母親としての育児ストレス
①~③により一時的に赤ちゃんへの愛情が少なくなってしまったり、赤ちゃんのお世話が嫌になったりすることがありますが、子どもへの愛情不足が原因で発症するのではありません。
産後うつになりやすい人
産後うつになりやすいのは次のような人です。
- 人に頼ったり甘えたりするのが苦手な人
- 真面目で、何でも完璧を目指す人
- 何事も頑張りすぎてしまう人
- 疲れを感じにくい人
- 気が張っている人
- 子育ての息抜きができない人
- 一人で家事や育児全般を行っている人
- 金銭面や子供との生活などに不安がある人
- 計画外の妊娠で赤ちゃんとの生活にいつまでも馴染めない人
また、妊娠前からうつ病であった場合、産後うつになりやすい傾向があるそうです。
産後うつの患者は出産後1〜3ヶ月の時期に多いです。また、それ以降の時期でも起こります。
厚生労働省研究班の調査では、初産婦では、産後2週間でうつ病の可能性がある妊婦の割合がピークとなり、その後徐々に割合が減っていくというデータもあります。実態として、産後うつの症状があっても受診が遅れたり、そもそも診察を受けない方もいるかもしれません。

病院などで産後うつのスクリーニングとして使われているのが、「エジンバラ産後うつ病質問票(EPDS)」です。過去7日間の気持ちについて回答することで点数化してセルフチェックできます。
- 笑うことができたし、物事の面白い面もわかった。
- 物事を楽しみにして待った。
- 物事がうまくいかなった時、自分を不必要に責めた。
- はっきりとした理由もないのに不安になったり、心配したりした。
- はっきりとした理由もないのに恐怖に襲われた。
- することがたくさんあって大変だった。
- 不幸せな気分なので、眠りにくかった。
- 悲しくなったり、惨めになったりした。
- 不幸せな気分だったので、泣いていた。
- 自分自身を傷つけるという考えが浮かんできた。
セルフチェックしたい方はコチラから
⇒エジンバラ産後うつ質問票(きずなメール・プロジェクトHP)

産後うつは誰でも起こりうる病気。
では、パートナーである夫に何ができるか考えてみました。
産後うつに関して、 MSDマニュアル家庭版(医学事典) には次の予防法が紹介されています。
【産後うつの予防法】
- できるだけ多く休息を取ります(子どもが寝ている場合に一緒に昼寝をするなど)。
- すべてをやろうと思わないようにします(例えば、家の中を完璧にきれいにしようとか、料理をすべて手作りしようなどとは考えないようにします)。
- 家族や友人に助けを求めるようにします。
- 自分の気持ちを他の人(夫やパートナー、家族、友人)に話すようにします。
- 毎日シャワーを浴び、服を着替えます。
- 頻繁に外出するようにします(例えば、雑用をかたづけたり、友人に会ったり、散歩をしたりします)。
- 夫またはパートナーだけと過ごす時間を取ります。
- ほかの母親と共通の経験や感情について話します。
- うつ病の女性のための支援グループに参加します。
- 新しく母親になった人にとって、疲労や集中力の低下、自分が母親でいてよいのかという不安があるのは普通のことであり、これらは通常治まるということを認識するようにします。

夫が家事・育児を担うことで大部分の予防法が実践できます!
産後うつを防ぐためには、とにかく休ませることが大切です。
そのためには、できる限り夫が家事・育児してコミュニケーションを取るのが最も効果的です。
特に出産直後から3か月までは重点的に夫が家事・育児をして妻の負担を減らすことが重要です。

最低3か月の育休をおすすめします!
一方で夫がどんなに家事・育児を頑張っても妻が産後うつになってしまうことはあります。
そんな時は
- 妻の育児や家事、行動を否定しない
- 十分な休息や一人の時間を取らせる
ようにしましょう。
そして、できるだけ早めに
- 出産した医療機関の医師や保健師
- 心療内科の医師
- 保健所
などに相談しましょう。

産後うつは甘えではありません。
心と体が思い通りに動かなくなる病気です。
「なんだかおかしいな」と思ったら一人で悩まずに家族や友人に相談しましょう。
奥さん一人で抱え込んだり、放っておくと本人に負担がかかるだけでなく、子育てや夫婦の関係にも大きな影響を与えることになります。
また、一番身近にいる夫は出産後の女性は精神的に不安定になりやすいことを理解して積極的に家事や子育てをしましょう。

そのためにも男性の育休取得をお勧めします。