【男性の育休】「育児介護休業法」改正のポイント!《解説》

こんにちは!子育てブロガーのIChi@です

三人目の子どもが生まれて育児休業を取得してブログを書いています。

育児と介護の支援制度を定めた育児・介護休業法の改正法が、2021年6月3日、国会で成立しました。※2022年4月1日から段階的に施行

で、結局何がどう変わるの?

って方も多いかと思います。

今回は、「育児介護休業法改正で男性の育休の何が変わるか」を解説します。

自身がこれから育児休業を取るかもしれない男性(旦那さん)や育休を是非取って欲しいと思っている女性(奥さん)の方の参考になれば幸いです。

この記事でわかること
  • 育児休業制度改正の4つのポイント
  • 新旧制度の違い

現在の育児休業制度を知りたい人はコチラから▼ ※2022年2月現在

育休制度改正の4つポイント

今回の制度改正のポイントは次の4点です。
利用者、事業主それぞれ2つの見直しがあります。

育休制度見直しのポイント

【利用者側】
・男性の育休取得の柔軟化(2022.10~)
・有期雇用労働者の取得要件緩和(2022.4~)

【事業主側】
・制度の周知、意向確認の義務付け(2022.4~)
・育休取得状況の公表義務付け(2023.4~)

もともと日本の育児休業制度は世界的にも充実しています。
しかし、男性の育児休業利用者は1割未満かつ、取得日数も1か月未満が大半です。

男性の育児休業取得が進まない原因は、

  • 「男性は育休を取りづらい」などの職場の風土
  • 一度に長期の休業をするのが困難な立場
  • 育休中の収入減少の懸念

など理由は様々あります。

今回はこれらの実態に応えるために制度が見直されています。

育休制度改正のポイントについて以下で詳しく解説します。

見直し① 男性の育休取得の柔軟化

今回、男性の育児休業をより取りやすくするために子どもが生まれた直後の休暇を取りやすい仕組みができました。(2022年10月1日~)

「男性版産休」「産後パパ育休」とも呼ばれます。

従来の育休制度も柔軟な取得が可能となるよう一部見直しされています。
これまでの制度と新制度の違いは次のとおりです。

出典:厚生労働省作成(育休改正事業者向け説明資料)

両方を組み合わせたイメージ図は以下のとおりです。

※拡大画像はこちら(厚生労働省の資料PDFへ)
出典:厚生労働省

改正前の制度に比べて、家庭の状況や仕事の状況に応じて、柔軟に育休が取得できるようになっていることがわかります。
期間ごとに制度の特徴を詳しくみてきたいと思います。

出生後8週まで

【これまで】
出生後8週以内に育児休業を取得した場合は、その後1歳になるまでに育児休業をもう一度取得可能(いわゆる「パパ休暇」)

【新制度】
「パパ休暇」が廃止となり、出生後8週以内に2回の休暇を分割して取得可能(出生時育休)ように!


これにより出生時、退院時や里帰りのタイミングに合わせて柔軟な休暇取得が可能となります。
また、労使協定により労働者が合意した範囲で休業中に就業することが可能となることで、仕事の引継ぎや家計の不安が軽減されます。

新制度の活用例①
  • 子どもの出生・退院に合わせて育休取得
  • 実家等のサポートを受けられないタイミングに育休取得
  • 里帰りから戻るタイミングで育休取得

8週から1歳まで

【これまで】
出生後8週から1歳までは育児休業は連続した休業を1回だけ取得可能

【新制度】
子どもの出生後8週までの休業とは別に、育児休業を分割して2回まで取得可能

分割できることで休みが取りやすくなることに加え、一時的に復帰して給与を得ることもできますし、妻の職場復帰をサポートしやすくなります。

新制度の活用例②
  • 産後の一番大変な時期に育休取得
  • 仕事の繁忙等に応じて一度職場復帰
  • 妻の職場復帰サポートのため、もう一度育休取得

1歳から2歳まで

【これまで】
1歳以上に延長する場合、開始日が各期間(1歳~1歳半、1歳半~2歳)の初日に限定

【新制度】
各期間途中でも取得可能(夫婦で交代することも可能)に!

育児休業は保育所に入所できない等の理由により1歳以降に延長することができます。

1歳以降の育休の開始日が柔軟、かつ夫婦で交代可能になったことで保育所に入れないという事情が発生した場合に夫婦で対処可能となりました。

新制度をうまく活用できれば、これからは女性だけがキャリアを諦める必要はなくなります

新制度の活用例③
  • 1歳以降も妻の育休を延長
  • 妻の職場復帰のため、育休を交代
  • 1歳半までに保育所が見つからず再延長しても夫婦で交代して2歳まで育休

見直し② 有期雇用労働者の取得要件緩和

有期雇用労働者が育児休業の要件が緩和され、取りやすくなります。(2022年4月~)

これまでの制度(旧)

有期雇用労働者が育児休業を取るには、2つの要件あり。
・引き続き雇用された期間が1年以上
・子どもが1歳6か月までの間に契約が満了することが明らかでない

改正後の制度(新)

「引き続き雇用された期間が1年以上 」の要件を廃止
※ 子どもが1歳6か月までの間に契約が満了することが明らかでない (継続)

有期雇用労働者の育休が取りやすくなりました!

ちなみに継続となった「1歳6か月までの間に契約が満了することが明らかでない」の判断のポイントは以下のとおりです。

  • 育児休業の申出があった時点で労働契約の更新がないことが確実であるか否か。
  • 事業主が「更新しない」旨の明示をしていない場合は、原則として、「労働契約の更新がないことが確実」とは判断されない。

見直し③ 制度の周知、意向確認の義務付け

新制度では、育休取得者に対して、育児休業等の制度を説明し、取得の意向を個別に確認することが事業主の義務となります。(2022年4月~)

今後、次の事項が指針として定められます。

周知の方法:面談での制度説明、書面等による制度の情報提供等の具体的な手段
(具体例)面談、書面、FAX、電子メール など

意向の確認:→育児休業の取得を控えさせるような形での周知及び意向確認を認めない

これまでは取得実績が少ないこともあり、

育休取りたいけど、言いだし辛いなぁ

と思っていた労働者側が勇気を出して希望を伝える必要がありましたが、これからは事業主側から意向を確認することが必要になります。

また、事業主は育児休業を取得しやすい環境の整備をすることが必要になります。

事業主に求められる環境整備
  • 研修、相談窓口設置など(ハード面)
  • 希望に応じて1か月以上の長期の休業を取得できるよう配慮(ソフト面)

育休に積極的な企業により優良な取り組みが広まることを期待します

見直し④ 育休取得状況の公表義務付け

これまで一定の基準を満たした企業からの申請に応じ、「子育てサポート企業」として国が認定して、育休取得状況を公表しておりました。

2023年4月からは、従業員が1000人超の大企業では、男性の育休取得率の公表が義務付けらます。

良いところも悪いところもわかるようになりますね

具体的には次の①又は②をインターネット等で一般に向けて公表しなければいけません。
会社側からの育休を取らせる努力が数字として表れる訳です。

①育児休業等の取得割合(年度毎)
⇒(男性労働者の育休者数) /(配偶者が出産した男性労働者数)

②育児休業等と育児目的休暇の取得割合
⇒(男性労働者の育休者数 + 男性労働省の育児を目的とする休暇制度利用者数)

男性の育休取得へ

今回の制度改正で、男性による育児休業の取りやすさは大きく改善されました。

加えて男性の子育てへの参画が進めば、それに伴って女性のキャリア復帰や社会進出にも大きなプラスが期待できます。

会社にとっても職場の雰囲気づくりや業務の見直しを考えるチャンスになるかもしれません。

多くの先進国で父親の育児への参画の重要性が広く認識されて、それを支える取り組みが強力に進められています。

男性の皆さん、育児休業を取りましょう。

そして、上司や同僚の皆さん、育児休業を取らせましょう。

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